はきだめにつる

とりとめのないこと

パスピエ TOUR 2017「DANDANANDDNA」@仙台Rensaの雑感

ドルオタの友人を誘ってふらっと遊びに行ってまいりました!
5年ぶりの再会。
た~~~のしかった!アドレナリンドバドバでた。

仙台Rensaに足を運んだことがある方は経験があると思うのだけど、整列、アーティストによっては階段7階までのぼらなくちゃいけないんですよね。外で整列してないのみてすーーーごい具合悪くなった。開演前時点すでに体力マイナスの状態だったので、柵のありがたみをひしひしと感じた。いつもの現場にちゃんと椅子があるのってサイコーだなあ。もうクソ席でも文句言わないかも………。

パスピエをリアタイで追っかけてたのは「わたし開花したわ」からぎりぎり「演出家出演」あたりまで。以降も新譜が出るたび聴いてはいたけれど、なんとなくゆるーくなってしまった。


5年前の5月26日、Re:light MIYAGI 02という企画のもと、enn3rdのせまい空間にパスピエを目当てに集ったわたしたちと満を持して登場した彼らの関係は、いわば「両片想い」の状態だった気がする。

100人ほどが集ったフロアの中で「わたし開花したわ」だけでなく「ブンシンノジュツ」まで網羅していたリスナーはきっとそう多くなかったように思う。ennでのライブはめちゃくちゃ盛り上がったけれど、今回のツアーのような大衆を巻き込んだ熱狂とはまた違っていた。熱の交換をした、という感覚が近い気がする。
彼らを待ち望んで最前待機していたリスナーもいれば、出演していた他のバンドのファンもフロアには多く、自然と聴き入るような態勢が出来上がっていた。知る人ぞ知る神様だったあのころのパスピエさん。

「わたし開花したわ」が流通し始めた頃のパスピエ相対性理論ナンバガYUKIのフォロワーと称されることがほとんどだったように思う。2011年あたりは「シンクロニシティーン」~「TOWN AGE」までの空白期間だったこともあり、「ポスト相対性理論」の影を追ってパスピエ流入してきた理論リスナーがかなり多かった。(近いアプローチはありつつ実際にはまったくの別物なのだけど、これに関してはさんざんいろんな場所で議論されてるので割愛する。)わたしも例に漏れず「理論+YUKI」と打ち出されたPOPに興味を惹かれて購入した組なんだけど。

 彼らの初期楽曲には率直な「好き」が詰まっている。初期の曲のほうが今よりずっとアニソンぽいというか、こう、グワッとストレートに心を撃ち抜いてくる。正直もっと早い段階でタイアップ来ると思ってたんだよなあ。バンドが成熟した今、NHK教育で初タイアップっていうのがなんともパスピエさんっぽいなあと思った。みんなのうたもぜひ。

「真夜中のランデブー」がとにかく大好きなので聞いてほしい。わたしはこのイントロで落ちた。

真夜中のランデブー

真夜中のランデブー

オーケストラ的なイントロ、幻想的な歌詞が全開で炸裂して、なだれ込むように狂っていくサビ。うーーそーーつきーはだあれーーの後ろでブラスが鳴りまくってるの大好き。歌詞も曲調も最高にツボ。
プログレちっくな「夕焼けは命の海」や「デモクラシークレット」「最終電車」もおすすめです。

 残念ながら「真夜中~」はRe:lightのセトリから外れていて聞けなかったのだけど、あまりの完成度の高さに、もうennほどのキャパで彼らがライブをやることはないだろうなあとぼんやり思っていた。

Re:lightの翌年、自主企画「印象・日の出 外伝」を引っ提げてワンマンで仙台へ戻ってきたパスピエはパークスクエアのキャパの狭さと人気の高まりがあまりにも解離しすぎていて先行の手売りもなにもかも即SOLDだったし、さらに翌年の「幕の外ISM」ツアーは先行からすでにチケ爆死の様相を呈していた。スターダムへ駆け上がるスピードが早すぎませんか。
わたし自身もうっかり俳優厨になったりしてしまい、Re:lightを最後に5年もの空白ができてしまった。



なんだかとても目が醒める思いでした。


パスピエの現在を目の当たりにして、初期のアルバムを基軸のひとつとして持ちながらも、武器が増えたというか(?)なんだかすごく現実や内面に即した曲が多くなっていてとても驚いた。


なっちゃん。ボーカルというより芸術家。
パスピエという作品のアイコンのような存在。
彼女の一挙一動で、ステージの上がフロアと切り離された異空間になる。パスピエというフィクションの世界にわたしたちを引きずり込んでくる。でも歌いながらときどきメッチャ笑顔になるの!ミステリアスでかっこいいのに、そういう瞬間がメチャメチャかわいくてずるいなって思った。独特の声は健在。でも昔よりもずっと自由だった。一筋のこがねいろと青がサイケなライトにひかっていた。すてきだ~。


ナリハネさんを初めとした楽器隊の皆さんが本当にかっこよくて、ていうかナリハネさん目の前だったからメチャメチャ堪能できた!安心のナリハネさん。比較的近かったのでコーラスも聴けて満足。
(「仙台への三澤さんのテンションの高まりにメンバーが若干追いつけてない」くらい仙台を愛する山形出身の)三澤さんがたくさん目の前に出てきてくれたので、目も耳もさいこうに幸せでした。「術中ハック」のダブルネックギターめーーーっちゃかっこよかった!「DISTANCE」もよかった!ぜんぶ!よかった!(よすぎて語彙力が死んだ)またおかえりーーー!って言いたい。実はナリハネさんにもおかえりーーーって言った。お墓が仙台にあるそうです。


 巡りめぐっていま、パスピエは一定の終着点を迎えたのだと思った。(彼らにとっては通過点なのだと思うけど)たしかな地盤が出来上がって、そのしっかりした足場をもとに、新しいことをやろうとしてるのがすごく伝わってくるライブだった。なっちゃんやナリハネさんが言うように、とても自由で心地のよい空間でした。


なんというか、5年ぶりに観たパスピエはとてつもなく洗練されていた。

もうわたしたちは一方通行同士の両片想いではない。パスピエの生の音と、フロアの熱狂は比例して繋がっていて、ほんとうに、ほんとうに楽しかった。
ライブを重ねて「楽しませる」ことに慣れ、武道館を経た彼らの楽曲に対する自信が垣間見えた。

好きなことをやっていると彼らは言っていたけれど、「&DNA」の楽曲たちはよりポップでキャッチーに、「入りやすい」音楽に仕上がっていたとおもう。個人的には「気象予報士の憂鬱」みたいな遊び100%に振ってる曲も好きです。

「MATATABISTEP」や「S.S」のような観客一体型の定番や、全体的に楽曲も増えて、当然だけど演らない曲もあって、なんだか突如タイムスリップしたみたいな、不思議な感覚に陥った。



セットリストは以下のとおり。

http://dailysetlist.net/archives/60265
▲こちらよりお借りしました

1.やまない声
2.とおりゃんせ
3.万華鏡
4.ヨアケマエ
5.永すぎた春
6.ああ、無情
7.DISTANCE
8.月暈
9.マイ・フィクション
10.S.S
11.おいしい関係
12.トキノワ
13.メーデー
14.ラストダンス
15.術中ハック
16.ハイパーリアリスト
17.MATATABISTEP
18.スーパーカー

アンコール
19.フィーバー
20.シネマ


「やまない声」「とおりゃんせ」の流れがさいこうで、「とおりゃんせ」のアレンジがすっごくライブ向きだった。ダンス、ダンス、ダンス!熱狂してしまった!やまない声ちょーーーかっこいいな!

「S.S」
ごりっごりのライブアレンジ。イントロ聞いても次の曲がわからなくてどきどきした!とても高まった!
曲の途中のストップタイムが本当に楽しかった。フロアのざわつきににやにやしてるメンバーがかわいかった。(まだーーーーー?)

「トキノワ」
タイアップしてた「境界のRINNE」のED映像のイメージが強くて比較的ゆるやかな印象の曲だったのだけど、ライブでこんなに盛り上がるのは予想外!
タイアップ強し。「裏の裏」も聴きたかったなあ。

「MATATABISTEP」
ハチャメチャに盛り上がって楽しかった!
ぱっぱっぱりら!の大合唱の最後に「おっけー!」って叫ぶなっちゃんがさいこうにかわいかった!!!

スーパーカー
MATATABI~からの「スーパーカー」はとてもずるい。
ennで聴いた「チャイナタウン」が何度もフラッシュバックして泣きそうになってしまった。
「いかしたカラーのスポーツカーに飛び乗って」から、スーパーカーに乗ってどこまでいけるのかな」への変遷。即物的な幸せと、現実ではない空想の幸せ。どうしても重ねてしまうよ~~~~~
勝手な感想だけれどなんだかすごく懐かしい曲だった。やさしくて幻想的だけどどこか現実に即したなっちゃんの歌声と、静かなピアノの音がものがなしくて。コーラスも強め。新しい印象の曲だなあと思ってたら、なっちゃんパスピエに誘われた時期からある曲だって知ってびっくりした。


アンコール
1曲めは「金曜日だから」ってことで「フィーバー」、そして「シネマ」でラスト。「シネマ」の枠が日替りなのかな。フライデイナイトくらいはフィーバーしたっていいじゃん!
川崎では「最終電車」だったみたいです。



「ラストダンス」前になっちゃんが「昔はファンタジー系の歌詞も書いてたけど、今は自分の内面も書けるようになった」って話をしていて。

ファンタジー全開の初期曲大好きマンなので、すこしだけ複雑な心境だった(仙台では初期のミニアルバムからの抜粋はなかったのでなおさらさみしくなってしまった)
だけど、今回演ったほとんどの楽曲が初見のはずなのにどこか懐かしさを感じた。その正体はきっと、初期から脈々と継がれてきたパスピエ的遺伝子なのかもしれない。


http://realsound.jp/2017/01/post-11062_entry_3.html

いちばん大事にしているのは“現在”でしょうね。たとえば今回のアルバムにしても、聴く人によって「昔のパスピエっぽい」とか「最近の新しい流れを感じる」とか、捉え方はいろいろだと思うんです。そこまで自己分析しているわけでもないし、自分たちとしては、そのときに興味があることをやるしかないと思うんですよね。メンバーの趣味趣向もその時期によって変わるだろうし、それは当然、プレイにも表れるだろうし。大胡田の歌い方も少しずつ変わってますからね。

アルバムの回文縛りがなくなったあたりからなんとなく離れてしまっていたけれど、アルバム2作を経て回文縛りの今に回帰したのはなんだか運命的なものを感じる。

ハチャメチャに楽しかったし、また絶対に足を運びたい!




それと、2時間で最前で生歌聴けてメチャメチャ楽しくて3,500円ってなんだか謎に申し訳ない気持ちになった。
普段ファンイベ2時間2万超だったり、3時間(クソ席)13,500円とかの世界に生きているので、友人とお互いに「相場おかしくない?」みたいな話になってメチャメチャ不安になってしまった。チケット代4倍にしてほしいし、物販にメチャメチャセンスのいい衣類とか布があってそれぞれ3,000円未満で買えるの怖すぎませんか。パスピエのグッズまじでかわいいのでみんな買ってほしい(ツアータオルが事前物販で枯れたの衝撃的すぎた)

こっちの現場、推しの名前がプリントされてるだけのタオル(白地)、3,000円するんですけど……。

ガッツの爆買いもないのにふつーに終演後物販枯れてるし、(そんなことある?)なにもかも安い。すごいぞ邦ロック。いいのか邦ロック。
若手俳優厨になって以来、ライブからも遠ざかってしまったので忘れてたけど、メチャメチャコスパがよすぎてびびる。これは全国追いかけられてしまうなあ。よく考えたら特撮現場も単価が安いので行こうと思えばどこにだっていけたのを思い出した。たまーに高騰するけど。

とりあえずモッシュもないのにへろへろになってしまったの情けなさすぎるので、体力作りがんばろうとおもいました。


ONOMIMONO

ONOMIMONO

わたし開花したわ

わたし開花したわ

2016観劇まとめ

今年も無事推し納めをしてきました。

2016年がようやく終わる~~~。嬉しいな。

まほうがとける瞬間というものを初めて味わい、個人的にとても鬱々とした1年でした。友人と「(推しを見なすぎて)推しの顔忘れる」って冗談みたいに言ってたけど、比喩でなくまじで忘れそうだった。
降りずに2017年を迎えられそうでよかったです。なんだかんだ5年目に突入する俳優おたく生活。まだまだわたしの偶像でいてね。

今年は本命現場のあいま、行ける範囲で舞台等々にふらふら~っと足を運んだ1年となりました。

来年は映像俳優の本領発揮をかなり切実に期待しつつ、2016年の観劇などなど振り返っていこうと思います!


2月

2/6 「私のホストちゃん THE FINAL~激突!名古屋栄編~」

俺たち栄の暴れ馬たちがホストを目指す!No.1!No.1!

福岡中洲編のとき友人に連れてってもらって楽しかったから今年も行こ~~!みたいなゆる~いノリのつもりが、終わってみたら璃来哉くんに陥落していた。No.1レビューの幕が上がった瞬間、瞬きも手拍子も忘れて、世界が止まったみたいに、ステージのまんなかできらきら輝く璃来哉くんをみていた。なんでよりによってレビューの日にりあこ化するかなあ。「ゴーシゴシご指名\チョーーダイ!/」のシャウトがかっこよすぎていまだに引きずるはめになる。後遺症で麻璃央くんに軽率沸きしてしまうのそろそろやめたい。ヅラ着用時は沸けないから安心してスルーしてたけど熱海がこわいよ~~~

途中でママ僕観にきたんだっけ?ってくらいママ!ママ!連呼されて笑った。菜摘ママのバブみさいこう!



2/11 「SHOW BY ROCK!! MUSICAL」初日

YGT*1なので三津谷さん演じるシュウ☆ゾーくんを絶対に見なければならない謎の使命感に満ちていた。三津谷さんほんとうに絶対アイドル愛・N・G………
サンリオ監修らしく衣装のお耳やしっぽがもっふもふでとてもかわいかった!祥平くんのリクちゃん2次元かよ。全体的に再現度高くて感動した!

レッドトマホーク*2をイケイケに鳴らしまくるクロウちゃんがかっこよすぎて、ライブパートは家畜*3として赤ペンラ振りました*4
(YGTとは)
歌上手い設定のキャラが歌上手いと感動する。
客降りファンサはなかったけど、最近の2.5界隈によくある流れのお手本みたいな舞台だったとおもった。※芝居とライブの二本立てみたいなあれ。


3月

3/2 少年社中「パラノイア★サーカス」

舞台「パラノイア★サーカス」感想 - はきだめにつる

最近「かってに改蔵」を読み返して、妙にデジャヴるなあと思ってたらパラノイアだった件。改蔵パラノイアも「信頼できない語り手」の手法を踏襲していることに気づく。

信頼できない語り手 - Wikipedia

今でも、どこか懐かしくてやさしい、あの夢の世界の虜。
パラノイア観劇後、「毛利演出で執事サーカス編観たい!!!!」ってツイッターで騒ぎまくっていたので、後日発表されてメチャメチャ嬉しかった。


5月

5/15 朗読劇「ラヴ・レターズ」

朗読劇「ラヴ・レターズ」観劇感想(後編) - はきだめにつる

青木さんの声が好きなので、彼のアンディーをまた観てみたい。ていうか「私の頭の中の消しゴム」出てほしい。


6月

6/30・7/8 ミュージカル「エリザベート

城田トート、人外すぎる(賛辞)
わたしは美の化身~~~~!獣のような美しさと垂れ流しのフェロモン。
ルバーブロンドに輝く髪があんなに似合う人間をわたしは城田優と推ししか知らない。※井上トート様未見です
死ぬときは彼のキッスで引導を渡してもらいたい。

肉食獣の咆哮と、這いずる蛇のようなひそやかな気配を併せ持つトートさま。皇太子の棺からズルリと現れるシーン、気味が悪くて最高だ!
加藤くんの子ルドと並ぶと、ライオンとウサギちゃんって感じのサイズ感でおもしろかった。

ルドルフをWで観たらルキーニもWで観たくなって非常に困った。もともと持ってた日程が山崎さんのみだったのだけど、成河さんの帝劇キャスケと仕事の休みがひたすら合わず泣く泣く見送った。

狂言回しのメリバが大好きなんです。
山崎ルキーニのシニカルで飄々としたイタリア男感とてもよかった。舞台を縦横無尽に引っ掻き回し、自分は高みの見物。あまやかな声の皮肉屋さん。ミルクもキッチュもキラーチューンでずるい!!!すき!!!


7月

7/5 斬劇「戦国BASARA4 皇 本能寺の変

アクションは正直西田時代のほうが好きなんだけど、ゲームアクションの再現とてもよかった!左近の肩車アクションかっこいい!又兵衛さんが本物すぎた。
武将祭2013ぶり(!)に伊阪くんの慶次を見て、なんだかすごく懐かしくなった。どんなに離れてしまっても、BASARAがわたしの原点なのだ、きっと。

賢志さんの明智がとても好きでした。ゲームの1プレイヤーだったわたしが、舞台BASARAを応援していくきっかけをくれたひとり。お疲れ様でした。



7/8 「新・幕末純情伝」

舞台「新・幕末純情伝」観劇感想 - はきだめにつる

お正月再演おめでとうございます!
こんなに早く再演すると思ってなかったからびっくりした!玲奈ちゃんの沖田・石田さんの龍馬がまた揃うと思うとわくわくする!


9月

9/6 舞台「瞑るおおかみ黒き鴨」

ちゃんと記事書こうと思って書きあがってない(・・・)
観劇後泣きすぎて水分不足になって体調崩した……。



9/14 舞台「アヒルと鴨のコインロッカー

2時間ぶっ通しのTHEストプレ!

作中の「神様」はたしかにディランなのだけど、きっとドルジにとっては河崎の存在が誰よりも神様なのだろう、そう思えてしかたない。
河崎へ対する信仰にも似た陶酔が、映画版よりもずっと色濃く感じた。

元の河崎像からドルジのトレースする河崎像がかけ離れていくほど、圭ちゃん演じる河崎から生のにおいが消えていくような気がした。

正直言うと、実際観るまで圭ちゃんは河崎じゃなくてドルジ役だとおもってた。(英語喋れるから………)
でも河崎でよかった。
ぞっとするほど超然としていて、どこか人間味がないの。
河崎本人は裏表のない善人なのだけど、終始穏やかな雰囲気のせいか、感情の読めない気味の悪さがどことなく漂っていた。

ジェームスくんの前半後半での演じ分けもとてもよかった!アヒ鴨における要の大役・ドルジ。河崎にくっついて回ってるときの笑顔、メチャメチャ無邪気で可愛くて、舌ったらずな日本語がいとおしい。

圭ちゃんもジェームスくんも、お芝居を牽引し続ける多田さんに飲まれず、せまい舞台のなかでそれぞれがとても個性的で輝いていた。

映画も舞台もほぼ同じ二時間。
ほさかさんのツイートを見て、どうまとめるのかな~と期待していたけど、テンポよく展開していくせいか体感二時間もなかった気がする。物語の肝となる叙述トリックの部分も視覚的にわかりやすくて、映画のDVD見返して予習しなくてもよかったな~とおもった。



9/17 「サマーソング」舞台挨拶
映画「サマーソング」感想 - はきだめにつる

普段自分より一回り年上の俳優さんを応援しているので、若いイケメンの活力に触れてへろへろになりました(?) あ~~~お亮かわいい。癒し。


10月

10/29 タクフェス「歌姫」仙台公演

グッときたぜよ~~~!
タクフェス初体験だったのだけどメチャメチャ楽しかった!!!
笑いあり、涙あり、踊りあり!王道エンタメど真ん中な作品。
招木がロビーにズラッと並ぶ様がお祭り感を煽る。

ドラマ「歌姫」がとても好きだったのだけど、本家で今年再演するのを知ってとても楽しみにしていた作品。

入山ちゃん超絶かわいい。鈴ちゃん、とてもハマり役だと思った。

後半の太郎ちゃんと神宮寺くんのシーンはぜんぶずるい。
人情系の王道ものに弱いうえ、土佐弁が妙に心に刺さるので、社畜の涙腺にもろにヒットして辛かった。登場人物がみんないとおしい。宅間さんの太郎ちゃんをまた観たい!


11月

11/26・11/27 ミュージカル「黒執事~NOAH'S ARK CIRCUS~」

さあ、魅惑のサーカスへ

火花あり、曲芸あり、魅惑のサーカス。
年末まで感想まとめようとおもってたのだけど無理だったからお正月休みの間に書けたらなあと。


12月

観劇予定が3つあったのだけど、取ってたチケットぜ~んぶ手放してしまった。不可抗力です。
本命現場とハンサムライブと黒執事愛知大楽が被り、あまりにも今年推しに会えなかったので本命現場を選ぶ。執事大楽被んないと思ってチケット取ってたし、良席すぎて手離すのメチャメチャ後悔した。12月観劇運ないなあ。




病みちらかした2016年。
本命の現場が少なくても、合間を縫って観劇予定を詰めるのがとても楽しい1年でした。本命さんの活動が映像メインなので尚更。
メンタルの限界を感じたらチケ取るスタイルで1年やってきたけど、仕事で病んでる時期に舞台が集中してるの、我ながらわかりやすく癒しを求めていて笑う。
仕事も推し事も辞めずに年越せる!

2017年も年始から本命現場あり、舞台ありで、2016年よりずっと幸先明るい。よかったよかった。

それではよいお年を~~~!




*1:「夢銀河ツーリスト」の略。シュウ☆ゾーくん率いる3人組バンド「トライクロニカ」のファンの総称。

*2:クロウちゃんのギターのこと

*3:「シンガンクリムゾンズ」のおたくの総称

*4:トラクロのペンラカラーは緑

映画「サマーソング」感想

観る予定だった映画と同じシアターで初日の舞台挨拶をやるとのことで、軽率に入ってきました初日。キラキラなイケメンの波動を感じたかった@シネマート新宿。

おたくみんな若いね。お友だちと待機列に並びながら、普段のファン層とのギャップにへろへろ~~ってなってしまった。推しさんのファンは年齢層が高い。

吉沢亮さん初主演作。前情報一切調べてなかったので、当日まで舞台挨拶登壇者も出演者も誰がいるのかさっぱりわからないまま観ました。知ってる人たちばかりでよかった……。よく見たらポスターの目立つとこにばばりょとわだっくまいた!


なんかちょっと前によくあった、テニミュ1stキャストわらわら映画(「ローカルボーイズ」とか)のちょっと予算高めの企画って印象。トラウマ持ちの主人公、男くさい友情、ゆるい日常と切なさと心強さと。

ローカルボーイズ! [DVD]

ローカルボーイズ! [DVD]

お亮主演ってことで、勝手に「僕たちは世界を変えることができない。」的な方向性かな?とおもってたので、思ったよりゆるくておバカで楽しめました。



以下ネタバレあり感想。


市原健一(イッチー)は憧れの父の不慮の事故により大好きなサーフィンをやめてしまい、それからは親友達と彼女探しをしたり、アイドルの竹原あいこの追っかけをする日々を送っていた。

そんなある日、親友のまこっちゃんとバンズが海に行こうとイッチーを誘う。

海に行く事に抵抗があったイッチーだったが、海の家で働いてる友人のたけしとひろきに会うために渋々海に向かう事に。

その道中で若い女の子のつぐみとえみこと出会った3人だったが、この2人の女性にお金をスラれてしまう。

海の家でたけしとひろきに再会するも、お金をスッたつぐみとえみこまでもと再会してしまう。

果たしてイッチーは再びサーフィンを再開するのか?そして友人やつぐみ達との関係はどうなってしまうのか?


かなりサクサク進むストーリーが特徴の本作、冒頭約10分くらいで主人公がサーフィンへのトラウマを持っていることが発覚する→親友2人「俺らが一肌脱いで、トラウマ克服させようぜ!」→海に誘ったぜ!→カノジョ作ろうぜ!(を口実に)→海に向かうぜ!ここまでおそらく20分くらい?多少の違和感と不自然さも、サクサク進んでいくストーリーの前では塵に等しい。



23歳の親友3人組、イッチー(吉沢亮)・まこっちゃん(浅香航大)・バンズ(赤澤燈)。彼らは将来への漠然とした不安を抱えつつ、それぞれに惰性で日々を過ごしていた。そんな中、イッチーのトラウマ克服のために、まこっちゃんとバンズはある計画を立てる。海にいくのだ。

イッチーにもう一度、サーフィンをしてほしい。

彼らは全員童貞。カノジョを、ピチピチビキニギャルをゲットし、童貞を卒業しよう!
と、イッチーを焚き付ける二人。

憧れのオカズグラビアアイドルとベッドインする妄想だけで多幸感でぶっ倒れる三人組。そして、女性免疫がなさすぎてころっと行きずりの女に騙される。愛すべきアホ。

グラビアアイドルと自分の行きすぎたベッドシーン妄想を繰り広げ、イッチーのアパートでギャーギャー騒ぐシーンがあるのだけど、撮影中騒ぎすぎてロケ地のリアル大家さんに怒られたそうな。納得。

また、彼らの物語に絡んでくるワケアリ女性陣。
盗癖がやめられない女・つぐみ(筧美和子)とその友人えみこ(天野麻菜)。
売れないグラビアアイドル・竹原あいこ(丸高愛実)。

そして、3人組の友人たち、たけし(和田琢磨)とひろき(馬場良馬)。




自身がイッチーたちとドンピシャ同世代なので、なんだか自身の境遇と重ねて観ていた。

23ってなんだか中途半端ですよね。なが~~~~いモラトリアムを抜け出して、「大人」に分類される年齢ではあるけど、社会人としてはひよっこで、子供扱いもしてもらいたい微妙な年齢。
仮にイッチーたちが大卒だとして、社会に出て2年目。右も左もわからずとりあえずがむしゃらに働いて1年。2年目ともなると多少慣れてきて、入社したときの勢いは徐々に薄れていく。
 大多数の人々は、23くらいになれば自分は結局、何者にもなれない「凡人」側の人間なのだと諦めがつく。幼い頃はきっと何にだってなれたのに。生活のために仕事をして、お金を稼いで、至極まっとうに生きる。そんな中、同級生や友人から結婚の知らせがあったりして、自分はパートナーがいなくて焦ったり、でもまだ自由でいたくて、なんかそういうの。

だからこそ、ひとつ秀でたものだったりとか、諦めきれない夢を持っているイッチーに、まこっちゃんやバンズたちが期待をかけてしまう気持ちは痛いほどに理解できた。
自分たち凡人とは違うのに、殻に閉じ籠って諦めた顔をしているイッチーに、歯がゆさを感じてしまうのだ。


たとえば、まこっちゃんは実家の自動車工場を継ぐのだという。彼が昔抱いていた「夢」は劇中で言及されなかったけど、きっとなにかを諦めて、もしくは惰性で選んだ未来だってことが示唆されていた。敷かれたレールを進んでいくことにきっと疑問も抱いたのだろう、だけど。何者にもなれないからこそ、これからも生活をしていくために妥協する。
どどどど童貞ちゃうわ!」って言い出しそうなアホで気のいいまこっちゃんとは裏腹に、ちゃんとこれからのことを考えて生きようとしてるまこっちゃんに感情移入して苦しかった。
※そんなヘビーな映画ではない


たけしとひろき(ひろしってさっきから5回は書いた………)は、しがらみにとらわれず、好きな仕事を選び、目先の楽しみを優先して生きている。わたしからしたらすごく羨ましい生き方です。今が楽しいほうがいいじゃん!って言い切れる人は強い。

なんの話だっけ。
そう、現代でよくある話だなって思ったんです、「サマーソング」のストーリー。バカっぽさも含めて、5人組の関係性とか、心の機微がリアルだなって思った。女性陣は舞台装置だと思うことにした。
性体験とか元彼・元カノの人数とか、仲間内でつい見栄張って、吹かしたことある人いるんじゃないかな!


まこっちゃんやバンズたちの中でイッチーはきっとヒーローで、普通に憧れて勝手に期待をかけて、挫折をしたら皆で励ます。でも、トラウマを克服したイッチーは彼らからの期待に潰されない。

「みんなイッチーのことが好きなんだよ」って台詞があるけど、それである程度通じてしまう友人関係って、綺麗事かもしれないけど素敵だなあと思った。世界がやさしい~~~~。程度の大小はあれど、友人同士で憧れを抱き合うことってたぶん普通にある。それを重たく思ったりしないのは友人だからなのかな。



イッチーはじめ3人組の愛すべきおバカ感は見ていて元気になるし、こんなにお顔がいいのに童貞って設定無理があるのでは?って思ったけど、女性に対してのキョドり感とか、男3人でいたほうが楽しいし!?みたいな強がりとか、グラサンかけてふざけてドヤりまくるとことか、海のオーラ感じる(?)ために海に向かってばんざーい!したりとか、基本的に偏差値足りてなくて笑えたし、ヤンチャでバカで、そりゃ童貞だわ。

みんなが集まってるとこで一人だけおかしいテンションになって周りがしらけるのとかメチャメチャおたくあるある。浅香くん、キモータを演じるのがすごいうまくて、不憫でかわいかった。3人組でいるときのボケ冷静ボケの応酬とか、ちょっとした掛け合いが自然で楽しい。
肉食の女性陣に迫られてキョドりまくるお亮とともるんは一見の価値あり。

たけしとひろきはクライマックスの種明かしがあるまでクズ描写がこれでもかってくらいに続く。損な役回りだなあ。
問題解決してないのに馴れ合い始めて、エッ・・・ご都合展開やんけ・・・と思ったら、実は今までの全部演技でした~~っていうオチ。やさしい世界~~~。実際、どんなに仲が良くてもずっと友人関係を続けていけるのって一握りで、価値観が変わって自然と離れてしまったりすることのほうが多い気がする。だけど、「俺らも変わってないよ」と言ってくれる二人のやさしい世界。※ただし非童貞。



舞台挨拶、フォトセッションのムービーに向かってお手振りするのだけど、お亮の振り方が顔の横でぺぺぺぺぺぺぺって小刻みに振っててミーアキャットみあってとてもかわいかった。

ひらかたパークのミーアキャット。
f:id:edmm_yummy:20160918014109j:plain


「青春を謳歌できなかった人。周りの環境がどんどん変わって、自分だけが置いてけぼりな気がする人。あと一歩が踏み出せない人。そんな人たちの背中を押す力の1つになれればうれしいかなと思います。男ってどこまでもバカで愛おしい生き物だなと、感じてもらえる作品です。」
吉沢亮が映画初主演 中前勇児監督『サマーソング』9・17公開 | ORICON STYLE:引用)


たとえば日本中がパニックに陥ったりとか、隕石が落ちたり、劇的な何かが起こる映画ではない。
これからも彼らのゆるい日常は続いてゆくのだろうけど、今回の出来事をきっかけに、ちょっとだけ世界はきらきらして映る。彼らの未来が少しだけ想像できて、なんだか自分まで前向きになれた。


お亮、ウェットスーツが異様に似合う。サーフィン映画って銘打ってあったけど、主人公がサーフィンするのは最後の最後のみでした。モブのサーフィンシーンはたしかにやたら多かった……………。




全編ドランクドラゴン鈴木さんの扱いがどこまでもかわいそうで笑えない。クレーム事案だょ。。。消費者センター行こ。。。ごくせんとか2000年代のドラマでこういうモブっぽいかわいそうな扱いの芸人さんよく出てたよね。よくも悪くもテレビっぽくて、なんか懐かしい気分になりました。



TVアニメ「イクシオン サーガ DT」OP&ED曲 DT捨テル/レッツゴーED (初回限定盤A)

TVアニメ「イクシオン サーガ DT」OP&ED曲 DT捨テル/レッツゴーED (初回限定盤A)

レッツゴーED!イケイケゴーゴー!

舞台「新・幕末純情伝」観劇感想


徳川260年の泰平の世が、今まさに崩壊せんとしている文久3年。
武士になりたい一身で、京都への道を急ぐ一群の男達がいる。
近藤勇率いる、新撰組
その隊士の中に「女」がいた。沖田総司
小さい頃から男として育てられ、
ただひたすら剣の修行を強いられてきた孤独な女――。
風雲急を告げる、時は幕末。
勤皇、佐幕が入り乱れる動乱の京の街で、
総司は愛する土方歳三のため、
一人、また一人と勤皇の志士たちを斬り続ける。
そして、そんな総司の前に、一人の男が立ちふさがった。
その男こそ、日本に新しい時代をもたらす男。土佐の龍、坂本龍馬――。
裏切りと憎悪渦巻く暗黒の時代、
総司と土方、そして龍馬の胸を焦がす、熱い恋の行方とは?
そして、勝海舟桂小五郎・・・ 幕末の若き志士たちが夢見た、
新しい時代の夜明けとは?


全33公演の長丁場お疲れ様でした!
紀伊國屋ホール3公演め、松井玲奈FC会員の友人にお誘いいただいて観劇してきました。

おそろしく近かった。距離的にも、なんというか精神的にも。

役者さんたちのあらゆる体液が舞台上に散り、降り注ぐ弾幕のごとく台詞が飛び交う。息つくまもなく展開していくハイテンポな掛け合いはまるで銃撃戦のようで、舞台上の彼らはフィクションの世界を生きているはずなのに、どこまでもリアルだった。

紀伊國屋ホールに入った瞬間、ぴりっとした緊張感が充満していた。この中で役者さんたちは約二時間ものあいだ、命を燃してぶつかり合う。
ものすごい熱量に圧倒され続け、キャストさんのお芝居に釘付けになった二時間でした。

新・幕末は初見だったのですが、沖田総司役の松井玲奈ちゃん、坂本龍馬役の石田明さんともにめちゃくちゃハマっていたので、また同コンビのお芝居を観てみたい。


個人的に、ミーハーに沸いて半ば義務みたいにに通う演目と、初見で圧倒されて咀嚼するまでかなり時間がかかる演目があるのだけど、新・幕末は後者だった。数を詰めれば詰めるほどいい意味で消化不良を起こしてしまう気がして恐ろしい。
観劇から1ヶ月近く経とうとしている今ですら、うまく飲み込めていない。数々の台詞を反芻するとぐるぐる、正解のない解釈の沼で往生してしまう。

際どいシモネタばかりが先行してメディアに取り上げられがちなのだけど、その実、長台詞の応酬のほとんどは、美しく耳馴染みのいい日本語ばかりだった。




以下キャスト別雑感。
盛大にネタバレしてます。





沖田総司(演・松井玲奈)

メインビジュアルですでにハマり役の予感がビンビンしていた玲奈ちゃんの沖田総司、ガチのハマり役だと思った。
男所帯に華奢で目元の涼しい美人。土方さんが嫉妬に狂ってしまうのもわかる。

海舟に始まり、土方・桂・坂本と、彼女を翻弄する男たちと対等に渡り合う胆力。石田さんを始め、舞台慣れしている役者陣にこれでもかと食らいついていく玲奈ちゃん。彼女の熱い気概を感じた。

 常に肩肘を張って男の世界で生きている「沖田総司」と、舞台上の玲奈ちゃんがリンクして、真剣勝負の緊張感が作り出されていたのかも。
北出菜々さんの曲をバックにバッサバッサと男たちを斬り捨てていく総司はとてつもなくヒロイックで綺麗。泣きそうになってしまった。

ふとした仕草が凛としていて品があり、終盤に明かされる総司の背景に説得力があった。
龍馬とのシーンで胡座掻いてるとこ、めちゃくちゃ好きです。

総司を取り巻く男たちの印象が機関銃なら、彼女は舞台の真ん中に凛と突き刺さっていた妖刀菊一文字だと思う。刺すような視線の気高さと、まっすぐ通った芯を持つ沖田総司

前半の総司はひたすらにピュア。海舟の元で男として育てられ、齟齬を感じながらもそれに従い、血豆だらけの手で剣を握る幼少期。
家を飛び出し、恩のある新撰組に促されるまま人斬りとして名をあげていく。
総司は物事の分別がついていない、自我が赤ちゃん同然の少女。良くも悪くも無垢でまっさら。彼女は自らを導く誰かに依存し、その姿をしなやかに変える。それは男だったり、人斬りだったりする。
そんな中、総司は龍馬と出会い、女として、自我の目覚めを迎える。無垢なまま身体だけ女になってしまった彼女に、生まれて初めての身を焦がすような恋が訪れた。


序盤の、男として振舞いながらも時折見せる乙女な素振りが絶妙に可愛い。
キャンキャン吠えるチワワみたいに龍馬へと突っかかっていくシーン、正直めちゃくちゃ萌えました。これ!少女漫画で履修したやつ!

後半、拠り所であった新撰組から手酷く裏切られ、諦観とも失望ともつかない表情で決別するシーンが印象深い。
新撰組のみんなだけが労咳持ちの自分に優しくしてくれたのだ」とサブリミナルのように台詞が入るだけに、総司の悲痛さが伝わってきた。

運命に翻弄され、傷つきながらも強かに生き抜いた松井沖田の姿は美しく逞しい。
ああ~~~龍馬と土佐の月見て仮初めでも幸せになってほしかったんじゃあ~~~~~~

一部メディアの話題にのぼった過激な台詞もたしかによく言わせたな~と思ったけれど、命を削ったやり取りの、クライマックスにその場面があるので、卑猥さも過激さも微塵も感じなかった。もったいないからみてほしい。



坂本龍馬(演・石田明)

ノンスタ石田さんのお芝居、初見だったのですが今回目の当たりにして圧倒されました。流石の滑舌!台詞量が出演者の中でもダントツで、発した言葉のほとんどが長台詞だった気がする。
次々紡がれていく膨大な台詞が、収まり良く耳に馴染んでいく。期待を何倍も上回る巧みさで、最高の坂本龍馬像を作り上げていた。

♪コーゴーエソーナキセーーツーニキーミハーーーアーイーヲドーコーユーノーーーー?の登場シーンが最高にお気に入り!以蔵のエアギター含め腹抱えて笑った。

正直土佐弁に弱い感があるので、リアコになりそうな気持ちを必死に抑えながら観ていた。
チャラくて変態で、コミカルな坂本龍馬なのだけど、その実誰よりも真剣に世の中のことを考えている。顔面から体液という体液を撒き散らし、血走る目で必死に訴えかける姿が最高にかっこよかった。気取っていなくて、血の通った坂本龍馬。台詞が淀みなく流れすぎて、どこまでアドリブでどこまで脚本なのか判別がつかなかった。

「一発やらせろ~~!」が高らかで卑猥さがなく、クネクネと総司に迫る様がなんだかやけにデジャブると思っていたら、「シティーハンター」の冴羽獠でした。もっこりちゃん♡とか言い出さなくてよかったなあ

玲奈ちゃんの造形が作り物じみているので、石田さんの等身大なリアルさとのバランスが絶妙だった。石田さんの龍馬もかなりハマり役でした。多才な方なんだなあ。石田さんの他のお芝居も観てみたくなった!



土方歳三(演・細貝圭)

岡村舞台常連の圭ちゃん。良い人からのクズ男がハマりすぎる。前半後半の落差が凄い。

岡村さんが「男の嫉妬」がテーマのひとつだとツイートしていたけど、嫉妬というより卑屈さや劣等感を感じた。土方・海舟
・桂と三者三様、出自や身体機能に欠損を抱えている。この作品の登場人物の男性全員が爆弾みたいなもので、それを目に見える形でわかりやすく爆発させたのは土方さんだった。「総司の一番も二番も三番も俺じゃないと駄目だ」、と年下の女の子にすがりつく姿が情けない。でもこういう男に絆されてしまう女の子、絶対にいるよね。情けなくて卑屈で束縛野郎で打算的で、ずるい男なのである。

ディズニー週5(?)で連れてくカレシ、サイコーだと思うけど総司的にはだめなの?!

嫉妬や出自に起因する自信のなさで卑屈になっていく土方さん。
「キスなんかできるかよ!」のシーンの表情が少しのきっかけで崩れてしまいそうで危うくて、後悔や憎悪、嫉妬や慕情がない交ぜになって、なんとも言えなくて好き、だけど切ない。わたしは圭ちゃんと玲奈ちゃんの土総にも幸せになってほしかったよ……。

新撰組は、新時代に生き延びて出世することを何よりの悲願としている。総司を愛しているという土方さんの言葉も、紛れもなく本心なのだ、きっと。愛する総司と自らの悲願を天秤にかけ、彼は葛藤の末に悲願達成を選んだ。
 総司が一度は夢見た土方さんとの終生を、これでもかと突き放して壊していく。手段がドクズ極まりないので悪役じみているけれど、勧善懲悪の物語ではないからこそ、新撰組にも正義があり、彼らが生き延びたいと思うのもまた必然なので辛かった。

若手俳優、みんな大きいから忘れてたけど、玲奈ちゃんと向き合うと圭ちゃんやたら大きく見えてびっくりした。
ココアネタもうよくない?玲奈ちゃん枠のチケだったからか周り玲奈オタばっかりだったと思うんだけど、誰も笑ってなくて一人で一生ゲラってて辛かった。



桂小五郎(演・味方良介)

色々騒動あったけど(ネズミ男子騒動解決してよかったね) みかてぃーの桂さんを観れてとてもよかった!錯乱一歩手前の狂気を、理性で抑えて常人ぶっている感じ。
桂さん、全編に渡っておいしい役だとおもう。熱演。

「これにて遊びは終わりです、アデュー!」
岡村さんだから絶対どっかでぶっこんで来ると思ってたよ。石田さんが素でフォロー入れてくれるのめちゃくちゃ笑った。周囲の玲奈ちゃんのオタクは真顔であった。正直同情した。



勝海舟(演・荒井敦史)

新・幕末に荒井くん出てるのノーチェックで、あれ?!出てる?!?!ってなった登場時。
舞台上での存在感がピカイチ。「幕末純情伝」勝海舟役・史上最年少とは思えないほど貫禄の演技。声のトーンがどの俳優さんとも被らず、安定感があった。掛け合いや立ち回りに色気があり、表情の端々に狂気を覗かせる。苛烈なキャラクターではないのに、目の奥がギラギラと燻っていた。彼が舞台に立つと、雰囲気がぐっと引き締まるのを感じた。

海舟の劣等感は総司を狂わせ、また自らも総司に狂わされていく、宿命の兄妹。

ホモの岩倉具視に尻をロックオンされるわ、坂本からも「岩倉に尻を差し出してくれ!」って懇願されるわで勝さん可哀想すぎる。無血開城は成功しても勝さんのケツは間違いなく出血不可避。



岡田以蔵(演・早乙女友貴)

殺陣の淀みなさとキレがすごい!
ずば抜けて身のこなしが美しかった。殺陣レベチすぎるでしょ?!と思ったけど人斬り役だったなあ。納得。9月のつむ鴨も楽しみです。
龍馬との名コンビ、名サポーター。WHITE BREATHのノリノリエアギター本当に大好き!
台詞回しが独特で、前半少しもどかしくなってしまったのだけれど、後半ぞっとするほどかっちりハマる。
物語上の立ち位置も独特だった。総司と関係する男性陣の中で、唯一見返りを求めず無償の愛を彼女に与え続ける以蔵。以蔵は自らの悲願を見届け、満足げに息絶える。切なすぎる。



特筆すると、新撰組vs総司の対峙シーンの久保田創さんの迫力が鬼のようだった。自らが人斬りとして祀り上げた少女を踏み台にし、生き延びようとする愚かさ。生きることへの強い執念。飛び散る唾と表情に圧倒されました。


始まる前からなにかと話題になっていたけれど、心底観てよかったと思える作品に出会えた幸せ。玲奈ちゃんの総司と石田さんの龍馬はきっと伝説になる。

同じ座組で数年後再演してほしい。そしてまたこの緊張感と衝撃を味わいたい!

朗読劇「ラヴ・レターズ」観劇感想(後編)

▲前編はこちら
朗読劇「ラヴ・レターズ」観劇感想(前編) - はきだめにつる



ようやく本題!


「ラヴ・レターズ 2016 The Climax Special」
(青木玄徳さん&遠藤久美子さん)
観劇してきました。

本拠地パルコ劇場で上演されるということで、かなり楽しみにしていた公演。


遠藤さんが第一声からメリッサだった!
高めの声で綴られていく少女時代のやりとり。


アンディーから届いた手紙を読むメリッサ。

こーんな文章つまんない、うんざり!しーらない!

そんな心の声が聞こえてきそう!無邪気で天真爛漫で、彼女いわく「性悪女」なのだろうけれどどこか愛嬌のあるメリッサ。恋多き早熟な女の子。
少女から女性へと花開いていく瞬間というのが、これでもかと伝わってくる熱量。蝶のようにひらひらひらひら、アンディーをかわし、奔放に生きる彼女の姿が目に焼き付いている。
役柄上どうしても嫌な女になりがちなのに、どこまでも「一人の人間」として憎めない、魅力的な女性像があった。




 相対する青木さんのアンディー。
この朗読劇の第一声は、アンディーが送った一通の手紙から始まる。
はじめてメリッサに宛てた手紙の、書き慣れない、型にはまったぎこちない文章。舌ったらずに表現されるそれは、何度かやり取りを交わすうちに声音や表現が彼らしく形づくられていく。次第に生き生きと綴られていく青い感情。甘酸っぱいやりとりが微笑ましい思春期のすがた。

青木さんが評するとおり、たしかにちょっと頼りなげなアンディーだったと思う。

 メリッサの返信に舞い上がっては沈み、失敗したらシュンと落ち込むアンディー。お育ちのいい坊っちゃんらしく、世間知らずで聞き分けの良いこども像。
寄宿舎生活で培ったあれこれをメリッサに手紙で報告するときの得意気な口調!かわいい!メリッサが呆れていることに気づかない、女心のわからない少年。

 某舞台挨拶以来、青木さんのくるぶしばっかり見てしまうのだけど、裾が少しだけ短くてばっちりくるぶしがのぞいていた。最高かよ。

きょうだい以上には思えないからステディにはなれないの、とメリッサに一蹴されてしまうアンディーなのだけど、弟みにあふれているのでそりゃなれないよな、と思ってしまった。穏やかで優しいアンディー像。

 感情の渦がどっと押し寄せるような熱量の遠藤メリッサとは対照的に、青木アンディーは穏やかなリズムを保っていたので、絶妙なバランスのカップルだったと思う。

青木さんの声のトーンが一定して聞きやすく、台詞がすとんと落ちてきて心地よかった。



「手紙は滅びゆくアートである」

この朗読劇中随一の素敵な台詞だと思う。

幼いころからずっと続けてきた手紙の中でなら、ふたりは本音で会話ができるのだ。

 手紙に自分を乗せて、相手へ自分の全部を送るのだと言うアンディー。そんな紙切れよりも生身のアンディーに会いたいのだ、と主張するメリッサ。それなのに、生身のアンディーにいざ会っていても肩越しに手紙の中の彼を探してしまうのだと言う。そうしたわずかなねじれは、二人が成長するほど深刻なものへと発展していく。




 二幕が始まって、唇に紅をさした遠藤さんが登場したとき思わず息を飲んだ。

少女から青年期を抜け出して、円熟した大人の女性へ。

アンディーから届いたクリスマスや年始の挨拶に、気にくわないような、興味もないような、妬ましいような表情を覗かせながら目を通す。

 アンディーは家庭を持ち、法曹界デビューを経て上院議員まで上り詰めていた。一方でメリッサも結婚し、画家として評価され、華々しく活躍していた。しかし一転、ドラッグやアルコールに溺れ、夫や子供たちとは泥沼離婚。メリッサは転落人生の真っ只中にいた。

アンディーから届く手紙もメリッサ個人へと宛てた特別な手紙ではなく、やがて形式ばったものが混じるようになり怒るメリッサ。


 くるくるとめまぐるしく変わる表情が魅力的だった一幕のメリッサとはうってかわって、女の情念が伝わる二幕。ときにお酒の入ったグラスを持って泥酔状態で、ときにドラッグで躁鬱になりながら、彼女はアンディーへとペンを走らせる。


 普通の椅子に座っているのに、安楽椅子に腰かけているような錯覚に陥るくらい、彼女の世界に引き込まれた。年齢を重ね、やつれ、精神を病んでしまったメリッサなのに、とても美しく印象的だった。


貴方は私のアンカーマンになってしまったのよ

 晩年、二人は始めて結ばれる。50年越しに初恋が成就し、秘密の逢瀬を重ねる二人。アンディーへの依存が深まるメリッサと、のらりくらりとかわしているようでそれを振りほどけないアンディー。

役者さんによって抱えるアンディー像がまったく異なることを個人的にいちばん実感したのがこの場面でした。



 いよいよメリッサとアンディーの関係が世間へと明るみになり、記者に詰め寄られるメリッサ。
どうしたら、とアンディーを頼るも、何を言っても「無視」と言い捨てるアンディー。

 青木アンディーはなんというか、遠藤メリッサに対して強く出られない感じが随所に滲み出ていて、メリッサと一緒に困惑しながら、なんとか体裁を繕おうとおろおろ狼狽えている人間くささがあったように思う。

このやりとりを観ていて、久保田アンディーは「無視」の声音がぴしゃりとして冷たくて、こんなときばっかりずるい男だな~!って沸き散らかしたのを思い出した。

 不倫騒動以来、関係を絶ったアンディーとメリッサ。60を過ぎ、メリッサは故郷へと戻り療養生活へ。それを知ったアンディーはメリッサの母親を通じて会いに行くことを彼女へ告げる。それを拒むメリッサ。

 メリッサからの最後の手紙がアンディーに届き、彼は最後の手紙を綴る。


 泣きじゃくる子供のような最後のモノローグ。
顔を合わせることはなくても、手紙によって寄り添い、そして彼女を支えてきた頼りなくて穏やかな優しさ。
公演を通して、アンディーの一言一言はメリッサへのやわらかな愛に満ちていて、「愛を込めて」という台詞に重みがあった。半身というよりは姉を亡くした感覚に近いような気がする(なにしろ弟みがすごいので………)


このとき、劇中で初めてメリッサが顔を上げ、アンディーを見据える。アンディーからの言葉を受けて、照れたような、慈しむような声音で応えるメリッサに涙が止まらなくなってしまった。


 終演後、ライトが再度灯り、顔を上げた二人の表情の違いがとても印象的でした。青木さん、かなり消耗していた。笑

それぞれ上手下手へはけていって、再登場したとき恒例?でアンディーのキャストさんがメリッサをエスコートするのだけど、青木さん、謎に狼狽えていて、2回目のカテコで水をぐいっと煽ってて笑ってしまった。遠藤さんも笑ってた。素でかわいいかよ。



 役者さんによってやっぱり役の解釈は千差万別で、どの解釈も私は好きです。役者さんの性質や演技の切り口によってぜんぜん違う人物像に見えるのも、リーディングドラマならではだと思いました。
正直に言うと青木さんの晩年アンディーの解釈が斬新すぎてちょっと面白かった。青木さんの思う還暦、老けすぎでは


 久保田アンディーを先にみていたので、前半一発目は思春期真っ只中のやんちゃ小僧が出てくるかな?と思ったら、青木アンディーは弟気質の穏やかな優等生で本当にびっくりしてしまった。1月あたりにやっていた松田凌くん&内田理央ちゃんのも聴いてみたかったな~~~という気持ち!


パルコ劇場は閉館となってしまうけれど、「ラヴ・レターズ」はまだまだ続いていってほしい。
好きなフレーズがたくさんあります。


このまま500公演を向かえられますよう、愛を込めて。


500公演目のアニバーサリーでは役所さんと大竹しのぶさんの初演カップルが観てみたいなあ、なんて。


親愛なる、から始まる手紙はいいぞ。