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はきだめにつる

とりとめのないこと

舞台「パラノイア★サーカス」感想

3月2日マチネ観劇しました。

妖しい世界観とニチアサ出演者らしい王道ストーリー!!

少年社中×東映のコラボプロジェクト

パンフやインタビューを見ていると、この公演が旗揚げというか、第1弾、みたいな書き方なので第2弾、3弾と長いプロジェクトになったらとても嬉しい。期待です。


個人的には初めての少年社中さん舞台。

正直に言うと、衣装・ビジュアルと音楽の好みがど真ん中ストライクすぎて、勢いだけで観に行ってしまった感がある。キャスト関係なくビジュアルだけで足を運んだ人、絶対にいると思う。それだけに世界観が素晴らしい!

 
これより御覧いただくはまことのゆめ、パラノイア★サーカス!
0:14~のメインテーマがとても好き。

華やかな衣装と怪しげな照明を纏った登場人物たちが舞台を次々と行き交う感じ!
どこを切り取っても目を惹き付けられてしまうわくわく感はまさにサーカス団。



勢いに拍車をかけたのがパラノイア★サーカス公式サイトのキャスト一覧なのですが、パソコンだとマウスオン、スマホだと詳細クリックで目を閉じていた登場人物の目が一瞬見開かれる。
夢から覚醒するみたいに。


「うつし世はゆめ、よるの夢こそまこと。」


そう、パラノイアなんですよ!

以下ネタバレ。









おざりょ×井俣さんのインタビュー*1で触れているけど、「パラノイア★サーカス」は小説家の主人公が、自身の生み出したキャラクターに翻弄され、やがて彼らによってその妄想世界を崩されていく、というストーリー。

パラノイア★サーカス』―それは、孤島を本拠地とするサーカス団。
見世物は極上の『謎』。

奇妙奇天烈なパフォーマーたちは、謎に満ちた狂気と現実の境目を疾走する。
稀代の大怪盗『カイジン20面相』がパラノイア★サーカスから“あるもの”を盗み出した。
それは『謎』そのものだった。

謎は世界から消え去り、世界は音を立てて崩れ去っていく...。

だが、そこに立ち上がる男がいた。ただ彼は観客だった。
その観客は小説家に憧れ『物語』そのものを愛していた。
彼は依頼を受け、謎のなくなった世界の『謎』を取り戻していく。

消えかかる世界を守り抜くことができるのか?
カイジン20面相の正体は?!
パフォーマーたちの『パラノイア(妄想)』はステージの中で混ざり合い溶け合い、
現代の狂気を映し出す壮大なパノラマへと姿を変える。


ミステリーらしくミスリードがいくつも仕込んであって、終盤に向かってひとつずつそれが解かれていくさまは見ていて痛快でした。

王道のクローズドサークルミステリー。王道なのだけど、物語を展開する世界観が幻想的でノスタルジック。縦横いっぱいに組まれたセットや登場人物の多さも相まって、リアルなサーカステントを連想した。

ところどころに挟まれるギャグ(井俣さんのターン毎公演やってると思うと凄すぎる!)やアドリブの安心感!アホの明智、ナミコシ警部&ナカムラ刑事の存在が、重たくなりがちな物語の清涼剤だった。

大団円的な収束はまさに仮面ライダーの最終回みを感じたのだけど、DVDには後日談が収録されるとのことで納得。
そんなの予約してしまうよね~~

パラノイア★サーカス [DVD]

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主人公の妄想世界でしか生きられないサーカス団。主人公が夢から醒め、二度と妄想世界には没入できないーーそんなバッドエンドをひそかに期待していたのだけど、キャスト一覧の小ネタを見るに、「主人公が夢から醒めること」がこの物語の大前提条件だったのかなと思った。

パラノイアから脱却した主人公がまた同じところに戻ってきてしまうのはある意味メリバなのか、とか、ハッピーエンドに見せかけて実は、とか、いろいろ考えてしまう終幕だったので、(ただの考察厨の思い過ごしのような気がとてもする)まあそれも含めて「極上の謎」ということで。



登場人物についてもすこし。

江戸川乱歩(演・小澤亮太)

ストーリーテラーと思いきや、謎の中核にいる江戸川乱歩
物語や登場人物に翻弄され、苦悩する場面がとても多い。前半の矢継ぎ早にセリフをまくしたてるシーンは圧巻。静と動のメリハリ。
ゴーカイ初期のおざりょを思い出してなんだか感慨深くなってしまった。

金ぴかルパンとの立ち回りがかっこよすぎて、というかゴーカイアクションのオマージュみたいな回し蹴りがあったような気がしてならない!!!


✴コバヤシ少年(演・松田凌)

宵の明星、家路を急ぐわらべが笑う!(ばきゅーん)

おそらく観客に一番近い目線を持つであろうコバヤシ少年。
松田凌くん、身のこなしからとても少年みを感じすぎてびびる。あちこち跳びはねるので羽織った上着がひらひらひらひら、白いハイソとともに視界を揺れる。目の毒だ(大感謝)

編集さんに銃をぶっぱなしまくるシーン、メチャメチャかわいい!鉄砲隊BANGBANGだ!!!

「退屈な日常から脱却したい」と願ってやまないコバヤシ少年。
クライマックス、物語を終わらせまいと脱却したかったはずの日常を取り戻すべく何度も“やり直し”を繰り返す。
「そこまでだ!」の声が“やり直し”をするたびに涙混じりになって崩れていく。『パラノイア★サーカスを終わらせたくないコバヤシ少年』と、まだ観ていたい観客側の感情が、“やり直し”のたびにリンクしていく気がした。

個人的BGM:明晰夢/cinemastaff
「指先にあるそこは理想の国。」


アルセーヌ・ルパン(演・鈴木勝吾)

ルパン様のどんでん返し!
正直、キャスト一覧の勝吾くんの覚醒ビジュアルを見て、背中を押されて劇場まで行った感があるので、ビジュアル通りのルパンを期待して行ったら金ぴかのアルセーヌ・ルパンがいてとんだ英雄王だ…*2と思ってしまったのは秘密。
全身金ぴか。アクションで翻るマントと、カテコのお辞儀でシルクハットを抑えるところ、黄金紳士降臨という感じ。
立ち回りや佇まいが天下一品、シニカルに主人公を翻弄する掴み所のないアルセーヌ・ルパン、最高でした。声が通る通る!かっこいい!!!

物語のジョーカーのような役回り。

仕込みステッキを両手で構える?ところの表情が素敵すぎたのでDVDでぜひアップにしていただきたい。



 去年地元で公演していたサーカス団を観たのですが、開演前にクラウンによる前説があって、(社中舞台で毎回ある演出だったらすみません)今回のユウレイ時計による客席いじりタイムはそういう演出だったのかな、と!


 パンフレットと舞台衣装で他の登場人物が皆マイナーチェンジ(?)している中、イン獣だけまったく互換性のない衣装*3で、前半違和感があったのですが、それも結末を知るとあ~~!というアハ体験。
サーカス団の口上「恨みつらみも、心の本に書き記す」もしっくりきた。これを踏まえてもう1回観たい!

一度観たからこその種明かしが楽しい舞台。

「うつし世はゆめ、よるの夢こそまこと」から始まる口上、乱歩作品からオマージュして組み合わせてると思うので元ネタ全部読破したらまた違った見えかたになるのかなと思う。


DVDが待ち遠しい!


はてなブログ使い方わからなすぎて笑う





*1: 少年社中×東映 舞台プロジェクト『パラノイア★サーカス』 小澤亮太★井俣太良、スペシャル対談 | SPICE - エンタメ特化型情報メディア スパイス

*2:英雄王ギルガメッシュFateシリーズに登場する全身金ぴかのキャラクター。

*3:パンフやビジュアルではモダンガール風の女性/舞台衣装はもふもふの着ぐるみ